2024年12月7日切り絵
ある時期、紙ばかり切っていた。
カッターナイフで想うまま紙に形を切り抜く、その感覚は、
ニードルで銅版に描画するのとよく似ていて、楽しかった。
この作品に蛇がいるのは、「白雪姫」がテーマだったからだ。
「白雪姫」といえば、魔法の鏡と毒リンゴだが、旧約聖書の時代から、
リンゴ(知恵の実)を食べるようにそそのかすのは蛇であり、
蛇は、「白雪姫」の隠れテーマの一つである。
象徴としての「蛇」は、悪性にして神性、両義的で複雑だ。 嫉妬であり知恵であり、毒にして薬、WHOのマーク。
しかも、創世記の中の蛇は、イブを騙したわけではない。 「食べても死なないよ」と言っただけ。
食べるか食べないか、最終的に決めたのは、食べた本人でしたよね。